万松院

秀吉の朝鮮出兵命令!激動の対馬を旅する

2022/07/07

コースの概要

 豊臣秀吉による朝鮮出兵(文禄慶長の役)と徳川家康の命による国交回復交渉の時代の史跡を徒歩でめぐりながら、日朝両国の平和的関係の樹立のために対馬が苦闘した激動の時代にふれるコースです。

コースの説明(時代背景)

 16世紀末、元寇・倭寇という動乱の時代を経て朝鮮との平和通行の時代を迎えていた対馬に、時の天下人・豊臣秀吉から過酷な命令が下りました。
 「朝鮮出兵の先陣となれ!」と。
 対馬島主・宗 義智(そう よしとし)は、義父の小西行長とともに朝鮮に出兵し、6年におよぶ戦争に参加しました。秀吉の死により戦乱は終結したものの、豊臣家臣団は分裂。朝鮮に出兵しなかった徳川家康の台頭を招きます。関ヶ原の合戦で敗れた行長は処刑され、新たな天下人となった家康は国内外の安定を望み、義智に朝鮮との国交回復を命じました。日本を「不倶戴天の敵」と憎む朝鮮国を相手に、若き島主・義智の対馬の存亡をかけた外交交渉が始まったのでした。
 やがて、外交使節団「朝鮮通信使」が往来する平和な時代が訪れますが、この和平交渉にはある重大な「秘密」が隠されていたのです・・・。

人物説明

宗 義智(そう よしとし)

 鎌倉時代から対馬を統治していた宗家の第19代島主。小西行長の娘マリアと結婚し、自らもダリオという洗礼名をもつキリシタン大名でもあった。朝鮮出兵(文禄慶長の役)、小西行長の処刑、キリスト教の棄教、マリアとの離婚、朝鮮との和平交渉など、苦悩に満ちた生涯を送った。朝鮮との国交回復の功を徳川家康に認められ、対馬藩初代藩主となる。1615年、義智の子・2代藩主義成(よしなり)が、父の菩提を弔うために松音寺を建立、義智の法号にちなんで万松院(ばんしょういん)と呼ばれるようになった。

所要時間

観光情報館ふれあい処つしま(対馬観光物産協会)
↓ 徒歩5分
(2)李王家宗伯爵家御結婚奉祝記念碑(または旧金石城庭園)
↓ 徒歩5分
(3)宗家菩提寺・万松院
↓ 徒歩10分
(4)厳原八幡宮
↓ 徒歩5分
観光情報館ふれあい処つしま(対馬観光物産協会)

※(一社)対馬観光物産協会は、長崎県対馬市厳原町今屋敷672番地1 観光情報館ふれあい処つしま にあり、厳原港から車で3分、対馬空港からは車で20分です。

コース図

 >>モデルコース・歴史観光 – (1) 秀吉の朝鮮出兵命令!激動の対馬を旅する (グーグルマップ)

動画 対馬藩主宗家菩提寺・万松院/朝鮮通信使行列

対馬観光映像集~歴史編~ (MOTTO! TSUSHIMA HISTORY)

※画像をクリックすると、万松院の映像(11:46~)、朝鮮通信使行列の映像(12:59~)が流れます。

ルート紹介

(一社)対馬観光物産協会

 観光情報の提供、パンフレットの請求はこちらまで。
【所在地】 〒817-0021
長崎県対馬市厳原町今屋敷672番地1
観光情報館ふれあい処つしま
【電話】 0920-52-1566
【アクセス】 厳原港から車で3分(徒歩10分)、対馬空港から車で20分。

(1)金石城跡 ~宗家居城~

 1669年、対馬藩三代藩主・宗 義真(よしざね)がそれまでの金石屋形を拡張・城郭整備を行い、金石城と呼ばれるようになりました。城跡全体が国の史跡に指定されています。

(2)李王家宗伯爵家ご結婚奉祝記念碑

 朝鮮国王高宗の娘・徳恵姫が、旧対馬藩主・宗家当主である宗武志伯爵のもとへ嫁いだことを記念し、1931年に島内の朝鮮の人々によって建てられた記念碑です。戦後、李家からの離縁要請や徳恵姫の精神状態の悪化などもあり、両家は離婚し、記念碑自体撤去されていましたが、平成13年に清水丘(旧金石城庭園近く)に再設置されました。

(3)旧金石城庭園(きゅうかねいしじょうていえん)

 宗家の居城であった金石城の庭園。国の名勝に指定されており、平成20年5月から一般公開されています。

(4)万松院 ~宗家菩提寺~

 対馬藩2代藩主・宗 義成(よしなり)が、父・義智の冥福を祈って1615年に建立し、菩提寺として特別の崇敬を受けてきました。桃山様式の山門は、対馬最古の木造建築物と言われています。徳川将軍家の大位牌、朝鮮国王から贈られた三具足(みつぐそく)などが保管・展示されています。

徳川将軍家の大位牌

 万松院の本堂には、徳川2代将軍秀忠公から13代家定公までの大位牌が安置されています。対馬藩に対する徳川幕府の信頼を表し、また幕府に対する対馬藩の忠誠の証でもありました。かつて万松院の近くにあった東照宮が明治期に廃社となり、万松院に移されました。

三具足(みつぐそく)

 対馬藩主の逝去に際し、朝鮮王朝から贈られた三つ揃いの仏具(花瓶・香炉・燭台)で、対馬藩に対する朝鮮王朝の特別の信頼を表すものです。

万松院の百雁木

 御霊屋へ続く百雁木(ひゃくがんぎ)。雁木とは石段のことで、石段の数が132段あることから、百雁木と呼ばれています。

万松院の大杉

 万松院の建立前からあったと言われる大杉が3本あり、長崎県の天然記念物に指定されています。

宗家墓所

 初代対馬藩主・宗義智(そうよしとし)公以降の歴代藩主が祭られており、前田家墓地(石川県)・毛利家墓地(山口県)と並ぶ日本三大墓地のひとつとされています。

(5)厳原八幡宮神社

 厳原の中心部にあり、古くから対馬藩主や島民の崇敬を集めてきた古社です。境内には、初代藩主・宗 義智の妻、小西マリア(小西行長の娘)を祭った今宮若宮神社や、藩主が奉納した高蒔絵三十六歌仙額などを所蔵している宝物館(拝観料200円)などがあります。

オプションルート 「清水山城・三の丸 ~朝鮮出兵の駅城~」

 文禄慶長の役(豊臣秀吉の朝鮮出兵)に際して対馬に築かれた山城「清水山城」は、観光情報館ふれあい処つしま(対馬観光物産協会)から徒歩でアクセスできます。トレッキング(軽登山)になるため、装備や体調に気をつけて訪問しましょう。

まちあるきガイド

対馬観光ガイドの会やんこも

〒817-0021 長崎県対馬市厳原町今屋敷672番地1
観光情報館 ふれあい処つしま
(一社)対馬観光物産協会内
TEL 0920-52-1566 / FAX 0920-52-1585

お問い合わせ

(一社)対馬観光物産協会

〒817-0021 長崎県対馬市厳原町今屋敷672番地1
観光情報館ふれあい処つしま
TEL 0920-52-1566

万松院

〒817-0015 長崎県対馬市厳原町西里192 TEL 0920-52-0984
拝観料大人300円、中高生200円、小学生100円。年中無休、開館時間 8:00~18:00(日没が早い10月中旬~4月は17:00まで)

旧金石城庭園

〒817-0021 長崎県対馬市厳原町今屋敷(旧金石城敷地内)
入園料 一般300円、小・中学生100円、乳幼児無料、休館日:火・木、年末年始、開館時間 9:00~17:00

オプションツアー

 朝鮮出兵のルートを実際にたどるなら、佐賀県唐津市の名護屋城跡および名護屋城博物館を訪問してみましょう。大阪城に匹敵すると言われた広大な城跡は国の特別史跡に指定されており、天下人・秀吉の大陸進出の野望を実感させてくれます。
 唐津東港から壱岐の印通寺港へは、九州郵船のフェリーが就航しています。壱岐の郷ノ浦港・芦辺港から対馬の厳原港へは九州郵船のジェットフォイルまたはフェリーが就航しています。