豆知識・用語集
豆知識・用語集
砲台の種類(砲台と堡塁(ほうるい))
砲台
対艦射撃用に海岸部に設置された攻撃型陣地で、備砲としては28センチ榴弾砲が代表格です。
例: 姫神山砲台など
堡塁(ほうるい)
軍事施設等の背面を守るため設置された防御陣地で、カノン砲などが設置され、白兵戦を想定して塹壕が巡らされるなどの特徴があります。
例: 上見坂堡塁など
大砲の種類(榴弾(りゅうだん)砲と加農(カノン)砲)
榴弾砲
高角度で重量弾を打ち上げ、その落下加速度を利用して、敵艦の装甲が薄い甲板部分を上から下に撃ち抜くタイプの大砲です。
破壊力は大きいのですが、命中精度に問題がありました。
例: 樫岳砲台(尾崎砲台群)
加農砲
低角度(水平など)で高速の砲弾を発射し、敵艦の側面部を攻撃するタイプの大砲です。
命中精度・射程距離は優れていますが、船の側面部は装甲が厚く、破壊力に問題がありました。
例: 多功崎砲台(尾崎砲台群)
砲台探索の目印
防御営造物標石(通称、陸防)
軍用地の境界を示す標石で、表・裏に「陸」「防(+数字)」の文字が刻まれています。明治期のものは石材、昭和期のものはコンクリート製です。砲台が多く築かれた対馬では、登山道のほか、県道沿いなどでも見かけます。
対馬要塞地帯標
明治~昭和期、対馬はほぼ全域が「要塞地帯」に指定され、開発や経済活動が厳しく制限されていました。砲台などの軍事施設からの距離に応じて、立入はもちろん、写真撮影や釣りなどの日常の活動も制限されました(スパイ活動とみなされるため)。
ちなみに、上部の「F.Z.2ndZ」は、「Fortified Zone Second Zone」=要塞地帯第2区。もともと3区だったものを、途中で2区に拡張したので、「3rd」→「2nd」、「第三区」→「第二区」に彫り直しています。