対馬要塞について

2021/04/07

対馬要塞地帯標

「国境の島・対馬」は、古代から現代まで常の国防の最前線でした。
(現在でも、航空・海上・陸上それぞれの自衛隊の基地があります)

 幕末から第2次大戦まで、対馬には営々と要塞・砲台が築かれましたが、現在、これらの「砲台跡」「要塞跡」は草木に埋もれつつ、静かに眠りについています。

 今回は、各時代の代表的な要塞を紹介します。

※資料により、砲台の種別・門数などに異同があります。

第1期 日清戦争への備え

芋崎砲台

工期: 明治20年着工、21年竣工
所在地: 対馬市美津島町昼ヶ浦
砲台種別: 28cm榴弾砲4門、射程7,900m

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第2期 日露戦争への備え

城山砲台

工期: 明治33年着工、明治34年竣工
所在地: 対馬市美津島町黒瀬
砲台種別: 28cm榴弾砲4門、射程7,900m

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姫神山砲台

工期: 明治33年着工、明治35年竣工
所在地: 対馬市美津島町緒方
砲台種別: 28cm榴弾砲6門、射程7,900m

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上見坂堡塁

工期: 明治34年着工、明治35年竣工
所在地: 対馬市厳原町北里
砲台種別: 9cmカノン4門、7cmカノン4門

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※「堡塁」(ほうるい)は、攻撃主体の砲台とは異なり、砲台等の後方防衛の機能を持つものを指します。上見坂堡塁は、ロシアが小茂田浜(対馬西海岸、元寇の古戦場)から上陸した場合の備えとして設計されています。

第3期 第2次大戦前

豊砲台

工期: 昭和4年着工、昭和9年竣工
所在地: 対馬市上対馬町豊
砲台種別: 40cmカノン2門、射程30,000m

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上見坂堡塁、豊砲台は自動車で行くことができます。

城山砲台は旧軍道がトレッキングルートとして整備されています。

姫神砲台・芋崎砲台への道は未整備で、ややわかりにくい状況です。

おまけ その1

 対馬北端・上対馬町鰐浦(わにうら)の海栗島は、航空自衛隊の基地になっており、巨大なレーダー(球形)が国境の海を睨んでいます。

 水平線の上に浮かんでいるのは韓国の陸影です。

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おまけ その2

 667年、白村江の戦いの後に築かれた古代山城・金田城跡です。城山砲台同じ位置にあり、1300年前の山城と100年前の砲台が共存しています。

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おまけ その3

 豊臣秀吉の朝鮮出兵時(16世紀末)に築かれた清水山城の本丸(一の丸)跡です。

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 国境の島・対馬には、朝鮮半島・大陸進出の前線基地、国防の最前線としての歴史が刻まれてきました。