
救急救命講習の実施について
こんにちは、観光担当Nです。
2011年7月9日(土)、対馬中地区ガイド養成事業(トレッキングガイド養成)の一環として、救急救命講習を実施しました。(雨の心配のない室内での事業の時は快晴です・・・)
ここ数年、登山・トレッキングは老若男女を問わずブームになっていますが、運動中の心筋梗塞・脳卒中などの事例も増えており、また夏の海の事故対策や、面積が広く救急車の到着に時間を要する対馬の地理的事情もあり、初期の救急救命措置が重要になってきます。
心肺停止状態に陥ると、脳への血流が止まり、時間の経過とともに死亡率が急激に上昇します(1分間に10%ずつ上昇)。
救急車が到着するまでの時間に、どれだけ素早く的確に救命措置を取るかによって、身の回りの大切な人の生死が大きく左右されることになります。
今回は、対馬市消防署美津島出張所様にお願いして、9:00~12:00の3時間、みっちりと講習を行っていただきました。
倒れている人を見つけた場合、
- 周囲の安全確認 ・・・ 車道など危険な場所では、自分も事故に巻き込まれる場合があるため、安全を確認する。
- 意識の確認 ・・・ 近づいて、軽く肩をたたきながら声をかける。
- 119番通報とAEDの手配 ・・・ 意識がなければ、大声で近くの人を呼び、救急車とAEDの手配を依頼する。(AEDは心臓の痙攣状態を回復させる小型の機械で、学校・市役所・駅などに設置されている)
- 呼吸の確認 ・・・ 相手の口に耳を近づけ、同時に胸の動きを見て、呼吸を確認する。
- 人工呼吸と心臓マッサージ ・・・ 呼吸していなければ、人工呼吸(2回)の後、心臓マッサージ30回(胸骨圧迫。1分間に100回のペース)。
以降、AED、救急車が到着するまで、人工呼吸と心臓マッサージを繰り返す。人工呼吸は省略可能。AEDが届けば、機械の指示に従って電気ショックなどの措置を行う。
まずは座学、そしてお手本を示していただいてから、実践です。
手順を間違ったり、なかなか思うようにできません。
今回は人形相手ですが、実際の現場は修羅場のはずなので、心理面・知識面・技術面で、落ち着いた適切な対応が求められます。
最後にもう一度、役割分担をして、復習をしました。
対馬島内だけでも年間1000件以上の緊急出動があり、救急車が到着するまでの救急救命措置が十分でないため死亡するケースも多いそうです。
運転免許を取得する際に講習を受けますが、1年に1度くらいは復習をして、「もしも」に備えることが大切ではないでしょうか。
受講生の皆様、お疲れ様でした。
対馬市消防署美津島出張所の阿比留様、柳田様、土曜にもかかわらず丁寧に対応していただき、ありがとうございました<(_ _)>