対馬の5月の闇と光、ルシフェラーゼについて

シイノトモシビタケ

 こんにちは、エヌです。

 この5~6月は、「ルシフェラーゼ」の光にたくさん出逢いました。

シイノトモシビタケ

シイノトモシビタケ
写真: シイノトモシビタケ(2021/5/22)

 厳原町の山中で確認された光るキノコ「シイノトモシビタケ」を撮影しました。

 明るいうちはまったく気づきませんが、夜8時を過ぎるとぼんやりと光り始めます。

シイノトモシビタケ
写真: シイノトモシビタケ(2021/5/22)

 キノコが光る理由が、「ルシフェラーゼ」という発光酵素。

 あ! と思った方は神話(あるいはゲーム)オタクです。

 そう! この幻想的な発光酵素は、もっとも美しい最高位の天使で、「明けの明星(みょうじょう)」「光をもたらす者」という異名をもち、のちに堕天した「ルシファー」にちなんで命名されているのです。

 (そのセンスに拍手!)

ゲンジボタル

ゲンジボタル
写真: ゲンジボタル(2021/6/1)
ゲンジボタル
写真: ゲンジボタル(2021/6/1)

 シイノトモシビタケと同じく、ルシフェラーゼで発光(しつこい)するゲンジボタルです。

 例年、5月末から舞い始めますが、風がなく、月明かりがない(弱い)日の夜8時過ぎ~21時ころが観察に適しているようです。

 フラッシュ光を放つツシマヒメボタルは梅雨時の22時過ぎに舞います。

漁火(いさりび)

漁火
写真: 漁火(2021/5/31)

 職場からの帰り道、漁火(いさりび)が綺麗でした。

 対馬近海は日本有数の好漁場で、夏が近づくと漁火も増えます。

 かつては、集まったイカで船が持ち上がり、転覆するかと思うほどだったとか・・・。

 ちなみに漁火は(ルシフェラーゼではなく)大型集魚灯ですが、最近は省エネ型のLEDのものも少しずつ普及しているようです。

光柱(こうちゅう)現象

写真:光柱現象(2021/6/4)

 ゲンジボタルを撮影していたら、夜空に「光柱現象」が・・・。

 対馬の冬の風物詩なのですが、6月にも?!

 梅雨はジメジメした憂鬱なイメージを持たれがちですが、今年は、光るキノコやホタルなど、ルシフェラーゼの幻想的な「光」にたくさん出逢い、この時期ならでは楽しみが増えました。

おまけ

アキマドボタル

写真:アキマドボタル(2020/10/4)

 9~10月にかけて、日本では対馬のみに生息する大陸系の「アキマドボタル」が舞います。

夜光虫(やこうちゅう)

写真: 夜光虫(2020/10/4)

 アキマドボタルを観察しながら、たまたま撮影した豆酘崎(つつざき)の海が青く光っていました。

 海水温が高くなる夏から秋にかけては、発光プランクトン「夜光虫」が光りますが、これもルシフェラーゼの力。
 
 ちなみに夜光虫が群生した場合の昼の呼び名は「赤潮」です。

 (ぜんぜん幻想的じゃないな!)

 夏にも秋にも冬にも、その時期ならではの美しさ、楽しみ方があるようです。