平坂寛さんとツシマヒラタクワガタについて

2022/09/24対馬の自然,対馬楽講座

 こんにちは、今年の夏もツシマヒラタクワガタに憑りつかれていたエヌです。(もう秋やけど!)

 7/23(土)には、YouTuberとしても大人気の生物ライター・平坂 寛(ひらさか ひろし)さんをまたまた対馬にお招きして、昆虫観察会を開催しました。

 いつもありがとうございます!

平坂寛と行く昆虫観察

平坂さんとツシマヒラタクワガタ

 のちに世界を飛び回ることになる長崎出身の平坂少年は、同じ県内なのに海の向こうで簡単には行けない、ということで、子どもの頃から対馬の昆虫に愛憎を抱いていたそうです(笑)

↓平坂さんと対馬の昆虫の愛憎の物語(デイリーポータルZ) 嫌味な観光協会の職員も出てきます(笑)

対馬博物館にて

 今年4月にオープンした対馬博物館の2階には、故・相浦正信さんの対馬の昆虫標本コレクションが展示されています。(昆虫好きの方は必見です)

 広いホールで、昆虫採集の準備や注意事項について平坂さんのお話を伺ったのち、博物館背後の清水山に登ったのですが・・・。

清水山にて

 昆虫がまったくいない! ムカデしかいない! (焦る平坂さんとスタッフ)

アカマダラ発見

 夜8時過ぎになると、ようやくツシマヒラタクワガタやコカブトムシが姿を現しました。カラスなどの天敵の眼を避けるため、日没後に活発に動き始めるようです。

 島の子どもたちとはいえ、夜に生き物を観察する機会は少ないので、楽しい夏の思い出になりました。

アカマダラ
アカマダラ

 日本では対馬だけに生息する大陸系の美しいヘビ・アカマダラも発見できました。

 新刊も出たばかりで、ほかにも原稿の〆切をいくつも抱えており、多忙ななか対馬にお越しいただき、生き物の魅力について熱く語っていただいた平坂寛さんに、あらためてお礼を申し上げます。

 また遊びに(あ、仕事に)来てくださいね!

平坂さんの書籍&YouTube

 ちなみに平坂さんは、観察会の前後、夜な夜な島内を徘徊し、さまざまな生き物を観察しておりました。

 面白くてためになる、平坂さんの書籍と、対馬の生き物動画4本をご紹介します。

平坂さんの著書・最新刊
発売されたばかりの平坂さんの著書

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アクリョウこと「アカマダラ」

ツシマヒラタクワガタについて

 毎年、ツシマヒラタクワガタはどこにいますか?とお問い合わせを受けるのですが、自然の樹液に集まるクワガタを見つけるのは難しく、また個人の私有地(山)に勝手に入るわけにもいきません。

 で、手軽なのはバナナトラップ。発酵させたバナナを袋にいれ、庭の木などにぶら下げておくと・・・ 

バナナトラップ
バナナトラップ
ツシマヒラタクワガタ
ツシマヒラタクワガタ
ツシマヒラタクワガタ
ツシマヒラタクワガタ 65mmくらい
動画: 意外とカサカサ動くツシマヒラタクワガタ
75mmクラス。記録は84mmらしいです。
さすがに70mmを超えると重戦車のような迫力。

 

 バナナトラップはお手軽な方法なのですが、今年は放置されたトラップをあちこちで見かけました。

 卵を産むメスはできるだけ採集しない、クワガタが隠れている木のウロを壊したり樹皮を剝いだりしない(来年もクワガタが再利用するはずなので)、個人の土地に入らないなど、マナーを守って昆虫観察を楽しみましょう。