対馬オメガ局送信用鉄塔(オメガ塔)について

2023/11/02ガメラ,観光情報

 こんにちは、相変わらず対馬のあちこちをさまよっているエヌです。

 さて、対馬はちょっと変わった観光資源が多い島なのですが、今回は、かつて日本一の高さを誇り、アジアで唯一、対馬にだけ設置された不思議な建造物を紹介します。

 その名も、

対馬オメガ局送信用鉄塔(通称、オメガ塔)

 です。 

 要は、世界に8つの巨大な電波塔を建て、その電波を受信し、位相差を計測することで、船舶や航空機の現在地がわかるという、今でいうGPS(全地球測位システム)のような仕組みなのですが・・・

 詳しくは、以下引用を見てください(説明、雑っ)

オメガ塔の概要(オメガ公園説明板より)

 正式には「対馬オメガ局」といいます。(通称「オメガ塔」)この施設はオメガ航法システムの導入計画に基づき、海上保安庁が建設したもので、世界に8つあり、アジアには唯一対馬にありました。(オメガ航法は、2つのオメガ局から発する電波(超長波)の位相差を計測してその距離を求めることで自身の現在地を測位しながら航行するもので、主に船舶や航空機に利用する目的で導入されました。)対馬オメガ局は、昭和45年10月に建設工事が着手され、数々の難工事を経て、昭和50年(1975年)に完成しました。同年5月から供用開始され、以降、国際協力のもと、航路の安全航行に貢献しました。
 しかし、近年の衛星通信技術の発達により、その機能をGPS(全地球測位システム)等に譲り渡す形で平成9年(1997年)9月末に閉局となりました。シンボルである鉄塔(右写真)を保存する声があったそうですが、維持管理等の問題から、解体することが決定し、平成10年に解体工事が開始されました。(平成12年3月末に完了)
 解体された鉄塔の一部は、近海の漁礁として沈設され、また、高さ10mの鉄塔基部や直径3mの鋼管、地上と塔を繋いでいたワイヤーの一部が、この公園のモニュメントとして展示されています。

 対馬のオメガ塔の高さは約455mで、東京タワー333mより100m以上高く、東京スカイツリー最終634mに抜かれるまで日本一の高さを誇りました。

 鉄塔から延びる最大直径10cmの16本のワイヤーは、放射状に半径1kmにわたって展開し、1基760トンのアンカーによって地上と結ばれ、この巨大な建造物を支えていました。

 オメガ塔を残してほしい、という声もありましたが、維持管理の問題から、1998~2000年にかけて解体工事が行われ、現在は10mの鉄塔基部、直径3mの鋼管、ワイヤーなどを一部残し、オメガ公園として整備されています。

 ちなみにエレベーターはなく、455mを人力(上の写真のハシゴ。いちおう転落防止のフレームはあるけど・・・)で登っていたようです(-_-;)

 遊具、駐車場、トイレがあり、海辺の散策もできる広い公園なので、ぜひ一度、足を運んでみてくださいね。

オメガ塔 所在地
〒817-1715 長崎県対馬市上対馬町大増917 >>Googleマップ

おまけ オメガ鉄塔建設工事の記録(動画)

 あ、オメガ塔建設工事の貴重な記録・ニュース映像があるのですが、マジで昭和の怪獣映画の雰囲気・ナレーションで、感動します(^^;)

オメガ鉄塔建設工事の記録(1996 3)24'15

オメガ鉄塔建設工事の記録(1996 3)24’15 (燈光会YouTube)