
「対馬楽講座~歴史編~」報告について
こんにちは、新型コロナの影響でイベントやツアーがどんどん消えていき、魂が抜けそうな局長Nです。
は~(-_-;)
とりあえず2020年3月10日現在では対馬(というか長崎県全体)で感染者は出ていないのですが、予防対策をとりながら、早い終息を願うばかりです。
さて、毎年、私が執念を燃やしている「対馬楽講座」ですが、3/1(日)に無事、全日程が終了しました。
講師の皆様、受講生の皆様、ありがとうございました!
特に3/1(日)の最終回「現代の防人、陸上自衛隊対馬警備隊」は、新型コロナ感染のリスクを避けるため、会場を会議室から開放的な体育館に変更し、マスクとアルコール消毒を準備していただき、万全の体制での開催となりました。
対応していただいた山口司令様と陸上自衛隊の皆様に心より感謝申し上げます<(_ _)>
講座のお申込みは77名、会場が全島に分散したこともあり、参加者数は毎回20~34名程度でバラつきがありました。
さて、講座の様子を写真を交えながら・・・。
2/ 1(土) 第1回「対馬、神社と神々の島」
講師 和多都美神社 禰宜(ねぎ) 平山 雄一 氏
記念すべき第1回は、和多都美神社の禰宜・平山さんによる、神々の島・対馬の講座です。
内容は専門的ですが、ユーモアを交えながら、わかりやすく丁寧に解説していただきました。
講座の後は、和多都美(わたつみ)神社に移動して、地域の伝承や正式な参拝の作法などを教えていただきました。
奥が深い・・・。
↑対馬を舞台にしたテレビドラマ「海照らし」(平成元年・NHK総合)の制作スタッフが奉納した豊玉姫の額。
おまけ。
講座の後、(せっかく豊玉町まで来たので)対馬の砲台でも古い部類(第一期・明治20年代)の温江(ぬくえ)砲台をひさびさに再訪しました。
2/ 8(土) 第2回「金田城、1350年前の石塁にふれる」
講師 対馬市教育委員会文化財課 田中 淳也 氏
第2回は、今もっとも熱い「最強の城(NHK)」金田城(かねただじょう/かなたのき)について、文化財課の金田城担当・田中さんに説明していただきながら、現地を歩きました。
「続100名城スタンプラリー」「最強の城」効果で多くの方が金田城を訪れていますが、その深い歴史、壮大な規模、国境の景観、そして山城全体の品格もあり、かなり高い評価を得ています。
おまけ。
講座の後、明治期の城山砲台の観測を探すため、シーカヤックで城山に上陸。
久々のソロ・シーカヤックで浅茅湾を独り占め。
いや~、最高の気分(殴)
2/ 9(日) 第3回「元寇、佐須浦の激戦と軍神・宗助国」
講師 対馬市教育委員会文化財課 村瀬 達郎 氏
第3回はおなじく文化財課の村瀬さんに、「対馬の元寇」と中世の宗氏について解説していただき、現地を歩きました。
対馬島主・宗 助国は、対馬を襲った蒙古・高麗の大軍と壮絶に戦い、全滅。
首・胴・太刀などがバラバラに祭られています。
対馬の元寇は、「アンゴルモア~元寇合戦記~」(漫画/アニメ)で描かれ、また、「Ghost of Tsushima」(ソニー、プレステ4)の発売日が2020年6月26日に決定したこともあり、世界的な注目を集めそうです。
2/16(日) 第4回「軍都、鶏知(けち)を歩く」
講師 対馬観光ガイドの会やんこも 小松 津代志 氏
第4回は、「対馬観光ガイドの会やんこも」のガイドで、元自衛官の小松さんによる軍都・鶏知の歴史散策&講座です。
鶏知中学校一帯はかつての重砲兵連隊/対馬要塞司令部の中枢でした。
NHKのドキュメンタリー番組の撮影で、ここを舞台にした小説「神聖喜劇」の著者・大西巨人さんと俳優の西島秀俊さんが来島されたことがあり、小松さんがご案内されたそうです。
司令部の近くで、軍用の伝書鳩が飼育されていたようで、鳩の碑がありました。
屋号は「ポッポ屋」さんだとか(か、かわいい)。
2/22(土) 第5回「聖地、対馬北部の神社めぐり」
講師 対馬観光ガイドの会やんこも 古場 公章 氏
第5回は、上対馬在住の古場さんによる、上対馬の神社めぐりです。
石積みが印象的な曽根崎(そねざき)神社(上対馬町五根緒)。祭神は、暴風神スサノオの子、植樹の神イソタケル。
上対馬町琴(きん)の、胡禄(ころく)神社。拝殿前からの階段・鳥居が広大な海と繋がる、ダイナミックな、対馬らしい神社です。
2/23(日) 第6回「城下町、日朝通交の足跡を歩く」
講師 対馬観光ガイドの会やんこも 小島 武博 氏
「対馬観光ガイドの会やんこも」の小島会長による、城下町の知られざる歴史&散策です。
ふだん歩きなれた厳原町の中心部にも、さまざまな歴史があり、新たな発見がありました。
・・・と協会スタッフ・ヤマピーが言っておりました。私は他の仕事で別行動。残念(-_-;)
3/ 1(日) 第7回「現代の防人、陸上自衛隊対馬警備隊」
講師 陸上自衛隊対馬駐屯地司令 一等陸佐 山口 勝 氏
最終回第7回は、陸上自衛隊対馬駐屯地の山口司令による講座です。
古代から対馬は大陸航路の拠点であり、また国防の最前線でもありましたが、現在でもそれは変わらないことがよくわかりました。
対馬は自衛隊と親和性が高いので、駐屯地外で行軍などの訓練が行われても島民は気にしないのですが、それはかなり特殊なのだそうです。
自衛隊まつりのヒトコマ。当協会前のメインストリートを戦車が走ります(笑)
講座の後、装備・車両などを見学させていただきました。
興味深々の受講者の皆さん。
防弾チョッキの試着。実際にはこれに防弾素材(10kgくらい?)を挿入して着るそうです。
講座の最後に、地元CATVの取材を受ける山口司令です。
最初から最後まで、お世話になりました! ありがとうございました<(_ _)>
おまけ。
講座の後、興奮冷めやらず、尾崎半島に寄り道しました。
美津島町尾崎は、明治期の砲台が3つ、指令所が1つ、昭和の砲台が1つある砲台の聖地です。
砲台の講座はまたいつか・・・。
講師の皆様、受講生の皆様、ありがとうございました!
スタッフの皆さん、お疲れ様でした!
次年度の対馬楽講座は、地質や生き物などの自然系をテーマにしたいと思っています。
お楽しみに~。