飛岳指令所

2012/3/10(土)「尾崎砲台ウォーク」について

2021/07/13対馬砲台群

 こんにちは、事務所にいると電話に、家にいると子どもに襲撃されて仕事がはかどらない観光担当Nが、大阪からお届けします。

 2012年3月10日(土)、今年度最後の砲台イベント「対馬砲台群 尾崎砲台ウォーク」を開催しましたので、報告です。

砲台ウォーク参加者のみなさん

 今回の参加者は小学生から年配の方まで、約30名。

 マニアックで誰からも相手にされなかった対馬要塞ウォーク(いまだに、砲台で人が呼べるのか?と懐疑的な声も多いのですが、無視(殴))も、回を重ねるごとに参加者も増え、定着してきました。

 珍しく天候にも恵まれ、喜びもひとしおです。おかげさまで~<(_ _)>

石橋

 明治期の砲台には、江戸時代の石工の技術と、欧米から学んだ土木技術がともに活かされています。

石の側溝

 100年たっても崩れていない石の側溝です。雨水による軍道の崩壊を防ぐため、軍道には必ず側溝が整備されています。

陸防

 「む?!なんか陸防のにおいが・・・」

 郷山砲台に向かう途中、砲台担当Sがケモノのような直感で、ちょっと外れた位置にある陸防を発見。

 私(N)が、参加者をほったらかして(殴)陸防を辿り、急斜面を登ると・・・。

飛岳司令所

 なんと、本来はずっと離れた位置にあるはずの飛岳司令所に到着。

 軍道(馬車道)とは別に、兵隊が伝令などの際に使う近道が縦横に張り巡らされているようです。

郷山砲台

 郷山砲台は現在、対馬観光物産協会の事業で整備中です。

 廃棄自動車も撤去され、だいぶ明るい雰囲気になりました。

無線所の景観

 郷山砲台の先にある無線所跡。

 浅茅湾の北岸や朝鮮半島方面の水平線を一望できる展望所です。絶景!

砲台ガイド

 今回のガイドは小松津代志さん。

 「Nくん、地図の砲台の位置に石ころを置いて」(小松さん)

 「えー、城山に2つ、尾崎に4つ、芋崎、大平に2つ、姫神山、折瀬・・・」(N)

 「大山も、温江も、大石浦も!」(S)

 「砲台ばっかりやん!!」(参加者)

砲台巡礼

 砲台の聖地、尾崎の斜面を巡礼する参加者のみなさん(殴)

観測所

 多功崎の司令所を見学した後、小松さんが、

 「Nくん、この先に軍道が続いているみたいだから、見てきて」

多功崎砲台の観測所

 行ってみると、なんと・・・観測所やないかーい!!(新発見!)

 しかも、かなりよい状態です。

 郷山の観測所は以前から確認していましたが、樫岳は前回の下見で、多功崎は今回確認できました。

 尾崎の三砲台(郷山、樫岳、多功崎)にはそれぞれ観測所があり、飛岳の観測所と連携していたようです。

記念写真

 こうして、新発見もあり、イベントも無事終了。

 参加者のみなさま、スタッフのみなさん、ありがとうございました。

 幕末から明治にかけての対馬の歴史(日本、ロシア、イギリスなどの歴史とも複雑に絡み合います)を体感できる対馬砲台群・砲台ウォークを楽しんでみませんか?

 対馬要塞を知らずして、明治を語るのはモグリですよ~。

 「坂の上の雲」ではあまり描かれなかったけどね~(殴)