![阿連](https://kacchell-tsushima.net/wp/wp-content/uploads/2013/02/are.jpg)
「歴史と伝承の里『阿連(あれ)』を歩く」について(報告)
こんにちは、昨年のイベント報告が年越しするとさすがにマズいので、大晦日にブログを更新している局長Nです。
よいお年を!(殴)
2012年12月22日(土)、本年最後のイベント「歴史と伝承の里『阿連(あれ)』を歩く」を開催しました。
参加者24名は、対馬市役所前からバスに乗り、上見坂(かみざか)公園経由で一路、厳原町の阿連へ。
![上見坂公園](https://www.kacchell-tsushima.net/blog_images/20121231_357171.jpg)
上見坂公園は、九州百名山の白嶽(しらたけ)や浅茅湾を一望できる景勝地です。
![上見坂堡塁](https://www.kacchell-tsushima.net/blog_images/20121231_357172.jpg)
・・・景勝地なのですが、公園の背部は明治時代に日露戦争に備えて建造された「上見坂堡塁」(ほうるい。防御型の砲台)になっています。
![阿連の海岸](https://www.kacchell-tsushima.net/blog_images/20121231_357173.jpg)
阿連に到着した一行は、まず海岸を歩いて今回の目玉「阿連の洞門(どうもん)」を目指します。
![漂着風船](https://www.kacchell-tsushima.net/blog_images/20121231_357175.jpg)
中国(台湾?)から漂着した風船。
![阿連の海岸](https://www.kacchell-tsushima.net/blog_images/20121231_357176.jpg)
かつて阿連は陸の孤島で、海が荒れて船が使えないときは、隣の集落・小茂田(こもだ)まで海岸沿いの道を歩くしかありませんでした。
![阿連の洞門](https://www.kacchell-tsushima.net/blog_images/20121231_357177.jpg)
で、ここが難所。
巨大な岩塊が道を塞ぎ、満潮時には渡れないのです。
![阿連の洞門](https://www.kacchell-tsushima.net/blog_images/20121231_357180.jpg)
昭和初期、石工さんと集落の皆さんが、人力で掘り抜きました。
![落石](https://www.kacchell-tsushima.net/blog_images/20121231_357181.jpg)
もともと崩れやすい地質だったようで、現在も崩落が見られます。
地域の歴史が刻まれた貴重な遺構なのですが、自然の力と時間の経過には勝てないようです。
![阿連の洞門](https://www.kacchell-tsushima.net/blog_images/20121231_357182.jpg)
この洞門が使われていたころに落石事故もあったようで、見学の際は崖側には近づかず、十分に注意してください。
![最澄の記念碑](https://www.kacchell-tsushima.net/blog_images/20121231_357187.jpg)
さて、洞門をあとにした一行は阿連の集落内へ。
弘法大師・空海と並びたたえられる、天台宗の開祖・最澄(伝教大師)は、遣唐使として唐に渡り、帰路、阿連に漂着しています。
805年のことでした。
![農村風景](https://www.kacchell-tsushima.net/blog_images/20121231_357188.jpg)
集落の西は荒々しい外洋(対馬海峡西水道)なのですが、集落内には穏やかな農村風景が広がっています。
![石屋根](https://www.kacchell-tsushima.net/blog_images/20121231_357189.jpg)
対馬の伝統的建築物の石屋根倉庫と、漬物用?の大根。
![せんだんご製作中](https://www.kacchell-tsushima.net/blog_images/20121231_357190.jpg)
「せんだんご」を作っているところ。
「せんだんご」は、サツマイモを発酵させてデンプンを取り出し、保存用に乾燥団子状にしたもの。
対馬の伝統的な黒い麺料理「ろくべえ」の原料になります。
![農機具](https://www.kacchell-tsushima.net/blog_images/20121231_357191.jpg)
古い農機具が残っていました。
集落の奥には広い畑や水田があり、炭焼き小屋や蜂洞(はちどう。ニホンミツバチの巣箱)などもあり、7世紀に遡ると伝えられる日本最古の鉱山跡や、珍しいお日照様(オヒデリサマ)などの神事も伝承されています。
阿連は、対馬の伝統的な生活を今に伝える貴重な集落なのです。
![参加者の皆さん](https://www.kacchell-tsushima.net/blog_images/20121231_357192.jpg)
参加者のみなさん、ありがとうございました。
ブログを読んでいただいている皆様、2012年はたいへんお世話になりました。
2013年最初のイベントは、1月6日(日)に開催する九州最強のパワースポット・対馬の式内社で大開運!の予定です。
新年もよろしくお願いいたします<(_ _)>