オウゴンオニユリの秘密について
こんにちは、ブログマニアこと局長Nです。
さて、7/6(土)の「あなごの日イベント」の帰りに、道端にオウゴンオニユリが咲いているのに気付きました。
オウゴンオニユリは世界で対馬だけに出現した珍しい花ですが、野生状態ではほぼ絶滅しており(どこかで突然変異して現れることもありますが)、現在は公共施設や個人の愛好者の庭で見ることができます。
観光客の方に見ていただくには、道路などの危険な場所や個人宅などはマズいので、一番わかりやすい場所は対馬空港になります。
こんな感じ。
実は、日本本土のオニユリは海外から持ち込まれたと考えられていますが、すべて種子をつけない3倍体であり、ムカゴで繁殖します。
つまり、親・子・孫がすべて同じクローンな訳です。
ところが、対馬のオニユリは2倍体が多く、種子をつけるため、遺伝子が混ざり合い、突然変異を起こすことがあります。
オウゴンオニユリが日本本土には出現せず、対馬だけのオンリーワンの花であるのは、そんな理由からのようです。
オニユリの2倍体は、対馬、韓国済州島、釜山などに自生するので、オニユリの「ふるさと」は、済州島~釜山~対馬のラインのいずれかなのかもしれません。
オニユリ自体は珍しい花ではありませんが、対馬のものと日本本土のものが別物であることを考えると、数千年前(?)のオニユリ伝来の際に、どんな物語があり、どのような秘密が隠されているのか、興味は尽きません。
一輪のオウゴンオニユリが実は、数千年の時間と、国境を越えた遥かなる旅路の果てに、ここで花を咲かせているのかも知れないのです。