アキマドボタルとアカハラダカとダンギク、秋の風物詩たち
こんにちは、お彼岸はいかがお過ごしだったでしょうか、局長Nです。
私は朝早めにお墓参りをして、それから事務所当番という季節感のない1日でした。
そして今日、韓国出張のために対馬北部の比田勝港まで行ったら、台風で欠航するというまさかの展開(-_-;)
さて、お彼岸になると、対馬各地でヒガンバナが真っ赤な花を咲かせます。
日本原産ではなく、中国からの帰化種・移入種のようですが、秋の訪れを告げる代表的な花のひとつです。
そしてこの花が咲く頃、日本では対馬だけに生息する特殊な昆虫が姿を現します。
その名はアキマドボタル。
通常、ゲンジボタルは梅雨~夏にかけて発生しますが、この大陸系のホタルは9~10月に舞うのです。
2cmほどある大型種で、ほとんど明滅せず(ほぼ点灯したまま)、空を飛ぶのはオスのみで、メスは成虫になってもイモムシのような姿のまま地を這う、という異色のホタルです。
その光量はホタル界随一で、将来的には原子力に代わるエネルギー源として注目されています。(後半はウソです)
↑ 動画です。点灯したまま、草むらを這い回るオス(殴)。 2014/9/23撮影。
ゲンジボタルのように大量に発生するわけではないので、島民でもあまり気付かないのですが、秋の訪れを告げる異色の風物詩のひとつです。
さらに、秋の風物詩シリーズ。
当協会で9月13日(土)に アカハラダカ の観察会を行い、それなりに観察できて満足したのですが、翌14日の計測数はなんと約18,000羽。
多い年で、9月の1ヶ月で10万羽と言われているので、たった1日で20%ほどが観察されたことになります。
数が多すぎて、カウント漏れもあったのではないか、とのことです。
写真は対馬野鳥の会のanyanさん。
9月下旬には、国指定特別史跡・金田城跡(美津島町黒瀬地区の城山)に群生する ダンギク が開花します。
万葉集に歌を残した防人(さきもり)がいた、まさにその現場に咲く、防人の花ともいえる名花です。
対馬の秋は、大海原を越えていく野鳥や、大陸と陸続きだった時代(最終氷期)の生き残りである大陸系生物たちによって、さまざまに彩られながら、過ぎていくのです。