対州そば

2015年秋、アテンドの日々、ろくべえと対州そば編

2021/07/13

 こんにちは、9月に入り、アテンド(メディア取材や、旅行商品造成の下見等の案内)の仕事が続いている局長Nです。

 海や山や史跡をウロウロしていますが、写真が溜まる一方なので、途中報告です(-_-;)

 2015/9/1(火)~9/2(水)、クレジットカードの会員さん向けの会報誌の取材で、対馬の郷土料理「ろくべえ」と「対州そば」の取材協力を行いました。

 ライターのYさん、カメラマンのMさんとは、以前別の取材でご一緒したことがあります。

そば道場美津島店

 まずは「そば道場 美津島店」で、「ろくべえ」の取材。

せんだんご

 材料は、「せん」と呼ばれる、サツマイモを発酵させて澱粉(でんぷん)を取り出したもの。

 小さく団子上に丸めて乾燥させると「せんだんご」になり、長期間保管できるようになります。

せんだんご(粉)

 そば状に細くするときは、せんだんごを細かく砕き、ふるいにかけます。

 過疎高齢化が進み、不純物の少ない、上質な原料の確保が難しくなっているそうです。

ろくべえができるまで1

 せんだんごを砕き、水を加えてふたたび団子状にし、1度茹でて表面に粘りを出し、さらに潰して、という複雑な作業を経て、麺の原料を作ります。

ろくべえができるまで2

 煮立った鍋の上に、「ろくべえせぎ」と呼ばれる穴の開いた鉄板を置き、ところてんの要領で原料を押し出すと、押し出された棒状の原料が煮られて「ろくべえ」の黒い麺になります。

ろくべえ

 岩がちで水田が少ない対馬に適した作物であるものの、傷みやすくて保存が難しいサツマイモ。

 それを長期間保存するために、対馬で生み出された「せん」は、フード・インターナショナル(本部・イタリア)が認定する「味の箱舟」に認定されています。

 いわば、世界が認めた究極の保存食なのです。

そば道場美津島店記念撮影

 店長のKさん、「そば道場 美津島店」の皆さん、ありがとうございました(^^)/

匠外観
 翌日は、「体験であい塾匠」で、対州そばの取材です。
そばの実

 そばは、縄文時代後期に対馬経由で日本本土に伝わったとされています。

そば打ちの様子1

 対馬の「対州そば」が小粒で香りが強いのは、原種に近いためと考えられています。

そば打ちの様子2

 つなぎを加えず、そば粉100%のそばを打つのは、かなりの技術が必要です。
 (私もやったことがありますが、見るも無残にボロボロ、もはや麺とは呼べない代物になりました(-_-;))

そば打ちの様子3
 綺麗に丸くなりました。
そば打ちの様子4

 これを延ばし延ばして・・・

そば打ちの様子5

 トントントンと、リズミカルに切ります。

 慣れた手つきですが、熟練の技術が必要なのは、言うまでもありません。

そば打ちの様子6

 つなぎなしの10割そばです。

 あとは茹でるのみ。

対州そば

 Kさん、匠の皆さん、ありがとうございました<(_ _)>

 ろくべえも、対州そばも、対馬の風土と伝統から生まれた郷土料理です。

 手間ひまかけて作られる、安心安全な、島の大地の滋味を味わっていただきたいと思います。

 島内でそば打ちなどの体験ができる施設は以下の3店舗です。

そば道場 美津島店
長崎県対馬市美津島町鶏知乙461-6
0920-54-8311
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体験であい塾 匠(たくみ)
長崎県対馬市厳原町下原82-12
TEL 0920-56-0118
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そば道場あがたの里
長崎県対馬市上県町佐須奈甲565-2
0920-84-2340
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