
対馬楽講座第1回「対馬の狛犬」レポート
こんにちは、先週、10月1日(水)に、対馬楽(がく)講座第1回を終えてほっとしているエヌです。
(その直後の京都市動物園でのイベントは連日雨でした。雨男ですいません・・・)
対馬楽講座について
対馬楽講座では、「対馬の楽しみ方を身につけよう!」をキャッチコピーに、例年、地域の自然や歴史、魅力を掘り起こす講座&フィールドワークを実施しています。
今シーズンのテーマは、狛犬・野鳥・昆虫・植物・砲台など各講座の独立性が強いので、興味のある講座のみの受講や、途中参加も受け付けます。
>> お申込みフォーム
明日10/8(水)のテーマは「対馬の野鳥」、講師は貞光隆志さん(対馬野鳥の会 会長)です。
お楽しみに!
また、都合が悪く出席できなかった方向けに、講座動画の限定配信も行う予定です。
(講師の方の都合や意向により、配信できない回もあります)
「対馬の狛犬」について
では、1回目の報告です。
地域の歴史や多様性、親しみやすさ、信仰と文化(芸術性)など、対馬楽講座らしいテーマとして「対馬の狛犬」を取り上げました。
初めてのネタだったので、興味を持つ方はいるのか?!と心配でしたが(笑)、31名の方に参加いただき、和やかな雰囲気で講座を進めることができました。
ありがとうございます!

(講座写真)
講座の概要
以下、対馬の狛犬講座の概要とスライド資料です。
対馬楽講座第1回「対馬の狛犬」概要
テーマ・案内
案内人 西 護(にし まもる) (一社)対馬観光物産協会
対馬楽講座シリーズの第1回として、「対馬の狛犬」をテーマにしました。
狛犬の基礎知識・歴史的背景から、対馬の狛犬・石工の特徴などについて紹介しました。
主な内容
(1)はじめに
- 自己紹介
- 狛犬の講座のきっかけは神社調査。
- 観光資源としても注目され、物語化・活用が期待される。
(2)狛犬の基礎知識
- 起源は古代オリエントに遡り、インド→中国・朝鮮半島→日本・琉球へ伝播。
- 日本では「獅子・狛犬」として神社に定着(神仏習合時代はお寺にも)。
- 材質(花崗岩・砂岩など)やデザインから時代・地域性を推測できることもある。
(3)対馬の狛犬
- デザインは主に4種:「お座り型」「玉乗り型」「構え型」「少数派」。
- 独特な形や地域的特徴をもつ狛犬が多く残る。
- 材質も多様。岩石と地質との関係。
(4)対馬の石工たち
- 代表的な系統について
- 岩永系:アーモンド形の瞳が特徴。
- 有江系:柔らかな表情とユーモラスな造形。
- 田崎亀次(1888~1946):対馬全域で活躍した名工。大正から昭和にかけて約20年間、作品を残す。
- 他に木村氏・金原氏など地域ごとの石工も。
(5)狛犬のこれまでとこれから
- 明治~昭和(戦前)にかけて全国的に奉納ブーム。
- 近年は中国製の量産品が増え、多様性・地域性が失われつつある。
- 狛犬を「地域の物語」として再発見することで、観光・文化資源としての価値が高まる。
まとめ
- 対馬の狛犬は、島の歴史・信仰・石文化の結晶。
- その造形美と地域性を次世代へ伝えていくためにも、まずは関心を持つことが大切。
おまけ
- 神ノ山(峰町吉田)の狛犬
- 田崎亀次について
- 鹿ノ島(美津島町今里)の狛犬
講座スライド
スライド1

スライド2

スライド3

スライド4

スライド5

スライド6

スライド7

スライド8



https://kacchell-tsushima.net/archives/10691




