対馬の城旅、金田城のすべて
こんにちは、ブログが久々すぎて、しばらく異世界に迷いこんでいたかな? と思っているエヌです。
(いや、実際、砲台とか六観音とか、異世界に行ってたんですけどね。その話はまた)
さて、昨年度は、金田城を推せ!というミッションがあり、12月に開催された「お城EXPO2022」(横浜)に金田城のジオラマを運んだり、城びとさんにお願いして新しい御城印を制作しました。
金田城の魅力を発信するにはどなたにお願いすればよいのか?と思案し、以前、対馬でお城講座を開催していただいた萩原さちこさんにお話したところ、個人的にも、また2021/4/6(し・ろの日!)設立されたばかりの「一般社団法人 城組」(代表は萩原さん、副代表は山城ガールむつみさん)の事業としても取り組んでみたい!と快諾をいただきました。
本記事は、城組の戦いの記録です。
(お前は戦ってないんかい!というツッコミは置いといて)
お城EXPO2022 in 横浜 (2022/12/17-18)
毎年12月にパシフィコ横浜(ノース)で開催されているお城EXPO。愛好者が集まる、お城の祭典です。
対馬から金田城のジオラマ(1.8m×1.8m)を運びました。普段は「観光情報館 ふれあい処つしま」の「観光の間」に設置されています。巨大な金田城の全体像・立地を理解するには最適です。
金田城は、国指定特別史跡、最強の城、続日本100名城、アンゴルモア元寇合戦記やゴーストオブツシマの聖地としても注目を集めています。
新しい金田城御城印です。制作は「城びと」(東北新社)さん。
毎年のことながら、城愛好者の熱気がすごいです。
で!
今回のお城EXPOですが、城組さんと打合せを行いながら・・・
EXPOサロンにおいて、金田城に関する講演会(講師は萩原さん)を開催し、約30名の愛好者に出席いただきました。
講演終了のタイミングで、対馬お城大使に就任いただきました!
任期・期限はないので、萩原さんが「もういや!辞めさせて!」と言うか、対馬が消滅しないかぎり、永久大使です。
萩原さん執筆による「対馬お城大使萩原さちこの金田城まるごと探訪ブック」(A5サイズ、16ページ)も制作していただき、EXPO会場で配布しました。萩原さんの対馬愛・お城愛が詰まった逸品で、萩原さん&春風亭昇太師匠&加藤理文先生のスペシャル座談会も収録されています。
ちなみにお城EXPO全体の参城者数は、
12月16日(金) 前夜祭 493名
17日(土) 1日目 7,521名
18日(日) 2日目 7,473名
3日間計 15,487名(※ 昨年13,624名)
でした!
対馬取材(2022年12月)
実はお城EXPOだけではなく、金田城の動画制作(EXPOで予告編を上映)と、ブログ&SNSでの金田城の情報発信というミッションもあり、2022年12月と23年2月に取材・撮影を行いました。
金田城が築かれた巨大な岩山・城山(じょうやま)から黒瀬湾を望む。
(この湾がお堀代わりと考えると、すごい設計ですね)
667年に築かれた金田城の石塁の一部「東南角石塁」。
石塁は2.2km+天然の断崖数百m?です。三ノ城戸(きど=城門)の先、黒瀬湾に面した絶景ポイントのひとつ。
対馬市教育委員会文化財課によって積み直し・補修が行われている二ノ城戸。
今回は、海に面した大吉戸(おおきど)神社から、山頂へ続く急傾斜コースを登りました。古代の技術により垂直に積み上げられた石塁にみなさん興奮気味。
「すげー!!」
気象条件にもよりますが、水平線上に朝鮮半島の陸影が見えることもあり、国境守備兵・防人(さきもり)の気持ちにシンクロできます。
長時間滞在しすぎて、このあと日没を迎えました・・・。(登山用ヘッドライトを持ち歩いていて正解!)
対馬取材(2023年2月)
金田城を歩きまわった2か月後、それ以外の歴史スポットも訪問しました。
2022年4月にオープンしたばかりの対馬博物館。古代から近世まで、対馬の歴史を知ることができます。
ブラタモリ対馬編第2回「国境の島・対馬 〜日本史最前線!国境の島が果たした役割とは?」(2022年10月22日放送)でも紹介された、渡辺菓子鋪さんの石丁場(石切場)も訪問。ここから切り出された白い石英斑岩が、城下町・厳原(いづはら)の石垣を形成しました。
そして、日露戦争の主役兵器・28センチ榴弾砲が2門×3基設置された、明治期の対馬を代表する「姫神山(ひめがみやま)砲台」へ。
砲台の右翼観測所です。明治30年には陸軍に「築城部」が設置され、砲台=城の進化形という認識だとすれば、対馬には古代山城・金田城、戦国の清水山城、明治期の砲台まで揃っていることになります。
左翼観測所から対馬海峡・浅茅湾などを望むお二人。もはや女子旅とは思えません(笑)
さらに、昭和9年に竣工した巨砲・豊砲台へ・・・。(昭和もあるんかーい!)
軍艦・赤城(諸説あり)の40.6cmカノン砲を移設したとされ、砲身長18.5m、砲身重量108トン、実用射程距離は30.3kmという世界最大級の巨砲でした。戦後、GHQにより武装解除され、砲身は八幡製鉄所で戦後復興の資材になった、と言われています。
江戸時代の耶良埼(やらざき)灯台跡も訪問してみました。
>>耶良埼灯台・古代のロマン~その1(海上保安部)
さらに、鎌倉時代の元寇の聖地、小茂田浜(こもだはま)神社や・・・
対馬藩主・宗氏の菩提寺・万松院(ばんしょういん)も。
なぜか地元のCATVの取材を受けることになった萩原さんとむつみさん。画がシュール。
ブログ記事(城組)
古代から昭和までの濃密な歴史取材の結果、14本の記事と、1本の動画「対馬お城大使萩原さちこの 金田城まるごと探訪ムービー」が誕生しました!
<対馬探訪2023> プロローグ1/4 対馬は歴史ファンの夢の島(2023/2/10)
<城組の対馬探訪2023> プロローグ 2/4 金田城の5つの魅力【前編】(2023/2/11)
<対馬探訪2023> プロローグ3/4 金田城の5つの魅力【後編】(2023/2/12)
<対馬探訪2023> プロローグ4/4 お届け!城組コンビのディープな旅(2023/2/13)
<対馬探訪2023> 1. 戦国時代 ~朝鮮出兵で秀吉が築いた城
<対馬探訪2023> 2. 江戸時代① ~国書偽造もやむなし!宗氏の処世術
<対馬探訪2023>3. 江戸時代② ~対馬藩・宗氏の城と城下町をたどる
<対馬探訪2023> 4. 石垣のルーツを探して ~西海岸の集落へ
<対馬探訪2023> 5. 近現代 ~マニアじゃなくても垂涎!砲台の宝庫
<対馬探訪2023> 6. スイーツから教わる対馬藩 ~石丁場で出会った裏話
<対馬探訪2023> 7.元寇の舞台をめぐる①いざ、モンゴル軍上陸の佐須浦へ
<対馬探訪2023> 8.元寇の舞台をめぐる②いざ、戦いの痕跡さがし
<対馬探訪2023> 9.元寇の舞台をめぐる③いざ、英雄たちの足跡さがし
動画「対馬お城大使萩原さちこの 金田城まるごと探訪ムービー」
そして! 金田城の魅力(歴史背景、石塁、砲台跡、景観)を、萩原さんが現地を歩きながら、また船を使って海からも堪能できる、36分25秒の映像が完成しました!
私もちょこっと出演しているのですが、髪とか服とかヨレヨレですね・・・。(身だしなみ大事。反省)