トレッキングルート調査 上対馬町鰐浦編(韓国展望所~豊砲台~鰐浦地区)
こんにちは、観光担当Nです。
2011年4月14日(木)、「ヒトツバタゴウォーキングとツシマヤマネコ見学会」(5月1日(日)開催)の下見のため、対馬市上対馬町鰐浦(わにうら)の韓国展望所から豊砲台までのトレッキングルート調査を行いました。
今回は、地元鰐浦出身で、4月1日から対馬市上対馬観光物産事務所に勤務している所長さんに案内をお願いして、韓国展望所の駐車場から豊砲台まで歩きました。
距離は約4キロ。明るい落葉樹の森で、椿の大木などもあり、素晴らしいルートでした。
今回の起点はここ、韓国展望所の駐車場です。正面はトイレ、その奥にあるのが展望所。
駐車場横にある自動販売機の前から山道に入ります。メンバーは、所長さん、協会のAさん、Nの3人です。
いきなり陸軍境界標石(通称・陸防)が! テンションの上がるAさんとN。所長さんは呆れ顔。
ヤブツバキの大木が花を咲かせています。
気持ちがよい落葉樹の明るい森が続きます。
大陸系植物のオオチョウジガマズミが咲いていました。強い甘い香りが特徴です。
豊砲台の直上に到着。豊砲台は、昭和4年起工、同9年に竣工した昭和期の砲台です。
巡洋戦艦・赤城(土佐、長門などの諸説もあるようです)の搭載砲を転用したもので、砲身は約18.5メートル、砲の直径は約40センチ、射程は30キロもあったとか。
忘れ去られたような東屋がありました。
ヒトツバタゴです。これから葉が展開し、花が咲きます。5月1日のイベントまでに開花してくれるとよいのですが。
アツバタツナミソウが咲いていました。分布地は中国地方と対馬。
中国地方ではかなり数を減らしているそうですが、対馬では日当りのよい場所でわりとよく見かけます。
豊砲台の外観です。コンクリートにも迷彩(偽装?)が施され、一見、内部に何があるのか想像できないのですが・・・。
内部はこんな感じ。保存状態もよく、昭和期の砲台の雰囲気を十分に味わうことができます。
豊砲台から坂道を下り、鰐浦漁港(鰐浦地区)へ。途中に国境トンネルがあります。
鰐浦には、日本に漢文等を伝えたとされる百済の王仁(わに)博士の石碑が建立されています。
鰐浦は古くは「和珥津(わにのつ)」とも呼ばれ、大陸航路の重要な港でした。
鰐浦集落に到着。正面の山もやがて、ヒトツバタゴの花で白く染まります。
韓国展望所の駐車場に到着。この日は靄がかかって韓国は見えなかったものの、国境の景観、大陸系植物、交流と国防の最前線の歴史など、対馬らしい大自然と悠久の歴史を満喫できました。
所長さん、Aさん、お疲れ様でした。ありがとうございました。
ついでに、対馬市上県町棹崎公園にある「対馬野生生物保護センター」も訪問。
センターの内部はこんな感じです。