対馬30kmロングトレッキングについて
こんにちは、局長Nです。
6月は週末にアウトドアイベントが3回も集中している「アウトドア月間」です。
- 6/2(土)~3(日) FEEL THE BORDER(ザ・ノースフェイス対馬アウトドアツアー)
- 6/16(土)~17(日) モンベルクラブフレンドフェア福岡
- 6/23(土)~24(日) 夏山フェスタin福岡2018
で、休みもないので、6/8(金)に1日休みをいただこうと思っていたところ、朝6時から城山のガイドの依頼があったので、そのまま「対馬30kmロングトレッキング」に挑戦しました。
(何をどうしたらそんな発想になるんだ! と周囲は呆れ気味ですけどね)
対馬30kmロングトレッキングとは?
国境の島・対馬は、面積の89%を山地が占める豊かな自然に恵まれており、トレッキングに適した山がいくつもあります。
九州百名山の霊峰・白嶽(しらたけ)と万葉の峰・有明山(ありあけやま)は、上見坂(かみざか)を中継地とする16kmの縦走ルートがあり、今回はそれに城山を追加した約30kmのコースを歩いてみました。
(さらに、城山のふもとからシーカヤックで浅茅湾を縦断する13キロほどの海上ルートもあるのですが、それはまた別の話)
今回は、その報告です。
ルートは、城山登山口~「観光情報館ふれあい処つしま」で、縦走した主な山々は、
- 国特別史跡および続日本100名城に指定されている古代山城・金田城(かなたのき)がある城山(じょうやま)
- 九州百名山の霊峰・白嶽(しらたけ)
- 万葉の峰・有明山(ありあけやま)
- 豊臣秀吉の朝鮮出兵に際して清水山城(しみずやまじょう。国史跡)が築かれた清水山
です。
城山から白嶽へは、通常は県道24号線を3キロほど歩くのですが、舗装道を歩くと足が痛くなるので、城山登山口と県道の中間地点から、白嶽がある洲藻(すも)集落へ抜ける旧軍道ルートを選びました。
城山(金田城)
歩行距離約30km、スタート06:00~ゴール17:00(歩行時間10時間+休憩1時間)、累積標高上り下りそれぞれ約2000m、消費カロリーは5000kcalです。
6:00 スタート地点は、対馬空港にほど近い?県道24号線城山入口から1.8kmほど山道を進んだ城山登山口。
7:00 今回、山頂までは旅行会社クラブツーリズムのお二人のアテンドも兼ねていました。朝6時から登山って、熱心ですね(^^;)
山頂の城山砲台跡(観測所)からは、お二人を協会スタッフ・ヤンに任せて、単独行動開始。
山頂約270mから、海抜0mまで一気に下ります。
浅茅(あそう)湾内の名所、鋸割岩(のこわきいわ)を見下ろす珍しいアングル。
7世紀に築かれた古代山城・金田城(かなたのき)の一ノ城戸(きど)の石塁。
海辺にある、城山の鎮守・大吉戸(おおきど)神社に参拝し、海沿いの城戸巡りルートを進みます。
迷いやすい二ノ城戸。写真中央上部への直進は誤り。右折してビングシ山に向かう山中ルートが正解。
迷いやすいビングシ山・防人住居跡。直進して沢沿いを下りれば三ノ城戸、右折して登っていけば軍道(登山道)にある東屋(あずまや)に着きます。
左折して海沿いを三ノ城戸に向かうルートもありますが、シダが茂ってわかりにくいです。
三ノ城戸。城戸のうち石材が最も大きく、圧巻。
ここも迷いやすいのですが(こんなんばっかり)、看板の裏側の急傾斜の登り道が正解。
軍道に戻りました。後は、登山口を目指して下りるだけ。
途中、ヤマボウシ、カギカズラ、ヒノキバヤドリギなどの珍しい植物や、黒瀬の景観が楽しめます。
で、登山口に車を置いたまま、県道24号線城山入口に向かって900mほど歩くと洲藻集落に繋がる軍道への分岐点です。
ここが今回のキモ。普段は行かない右方向へ進んでみると・・・。
石積みが見えます。
洲藻の海岸から続くこの道が、本来の軍道だったようです。
軍道の証、石の側溝が残っています。
洲藻のバス停近くに出ました。遠くに白嶽が見えます。
白嶽
白嶽登山者用駐車場。
このルートで唯一のトイレがあります。
登山口へ行く途中に川を渡ってショートカット。徒歩ならでは。
白嶽登山口から1.5km地点にある、白嶽神社の鳥居分岐点。山頂までは0.7km、上見坂(かみざか)までは約5km。
このルート一番の急傾斜が続きます。
山頂近くの岩のテラスで一休み。
白嶽山頂。絶景!!
白嶽神社の鳥居分岐点まで戻り、上見坂方向へ。
鳥居分岐点から3kmほど進むと、伐採のため作業道が造成され、登山道が消滅していました。
衝撃(゚Д゚;)
しばらくウロウロして、登山道を発見。
そこから1.5km進むと、また伐採。
この作業道はそのまま進めばOK。
県道44号線上にある、白嶽の上見坂側登山口に到着。
県道を100mほど下ると、有明山への舗装道。(写真の左上方向)
山頂まで5.7kmの登山道の大半は、軽トラ程度が走れそうな作業道ですが、4.5km地点から山中の小道へ入ります。
薄暗い森を抜け、周囲が明るくなってくると、有明山山頂も近いです。
有明山山頂。一等三角点があります。
ヤマボウシがまだ残っていました。
山中は展望もなく、下るのみ。
分岐点から清水山を目指します。看板の「城跡」方向です。
文禄慶長の役に際し、豊臣秀吉が1591年に築かせた清水山城。国の史跡に指定されています。
清水山山頂(一ノ丸)から、厳原港方向。
戦国末期の石積みが良好に残されています。
観光情報館ふれあい処つしまに到着です。
さすがに少々疲れました(^^;)
対馬は面積が広く、山が多いため、さまざまな縦走ルートがあります。
今回は「ロングトレイル」という響きに憧れて、メジャーな城山・白嶽・有明山を一気に歩くルートを試してみました。
(トレイルというより、縦走・トレッキングでした)
気候もよく何度も歩いているコースなので踏破できましたが、有明山には水場がなく、1日で歩くのはちょっと無理がある感じです。
ガイドつきで、上見坂、洲藻(あるいは箕形)を休憩地として、2~3日に分けて歩くと楽しいと思います。
(上見坂~白嶽の登山道は、伐採のための作業道造成により一部が寸断されています。ご注意ください)