対馬でカワウソ発見?
こんにちは、局長Nです。
本日は、「対馬でカワウソ発見か!」というニュースが飛び交っています。
ヤフーニュースにも掲載され、報道機関からも問い合わせがあったのですが、「カワウソ、聞いたことねーなー」と思いながら嫁に聞くと、
「うん、戦時中くらいまでカワウソがいた、って死んだばあちゃんが言ってた」とのこと。
マジかー(-_-;)
さて、今回撮影されたカワウソについて、
- 野生のカワウソが生き残っていた(江戸時代には対馬にもカワウソがいたという記録がある)
- 朝鮮半島のカワウソが何らかの方法で渡ってきた
- 飼育されていたものが逃げ出した
など様々な説が流れていますが、1.の江戸時代の記録について気になったので調べてみました。
対馬歴史民俗資料館報第21号(平成10年3月発行)
「丹羽正伯と『諸国産物帳』 『下書対州産物絵図』(御国控)の発見」(小松勝助)によると、
江戸元禄時代、幕府から各藩に、動植物から鉱物に至るまで調査し、報告をするようにという命が下りました。
今でいう博物学調査ですね。
その対馬分にあたる「対馬国産物帳」に、
豊崎郷(上対馬町)・佐護郷(上県町)・三根郷(峰町)にカワウソが棲んでいる、という報告があったそうです。
筆者の小松勝助さんによれば、大きな河川がある伊奈郷(上県町)・仁位郷(豊玉町)・佐須郷(厳原町)で報告がないのはおそらく調査もれであろう、とのこと。
カワウソはかつて日本全土に生息しており、環境の変化等で徐々に生息域を狭めていき、「絶滅」してしまったわけですが、対馬では細々と生き延びていたのかもしれません。
今後の調査を、楽しみに待ちたいと思います。