対馬楽講座・昆虫編

対馬楽講座・自然編「平坂寛と行く昆虫採集」について(ヘビ・昆虫動画あり)

2021/07/13対馬楽講座

 こんにちは、エヌです。

 夏は、海水浴、魚釣り、シーカヤック、昆虫採集、スイカ割り、花火、など「家族で過ごす島の夏休み」を楽しめる季節です。
 (今年は新型コロナの影響でモヤモヤしてますが・・・(-_-;))

 で! 昨年からツシマヒラタクワガタなどの対馬の昆虫の情報発信を行っており、今年も昆虫講座を開催しましたので、報告です!

対馬楽講座チラシ

 「スゴイゼ!平坂寛と行く昆虫採集」(2020/7/25~26)の講師は、昨年に引き続き

「異色の生物ライター」平坂 寛(ひらさか ひろし)さん。

講座の様子1

 ソーシャルディスタンスを確保しつつ、地元・対馬のご家族連れを中心に、40名の方が参加されました。

 実際にデンキウナギに触れて感電し、それを調理して食べてみるなど、実体験を重視するのが平坂流。

 昨年の来島時にも、対馬の大きなムカデに噛まれてました。(アクシデントだけど)

講座の様子2

 そして対馬だけでみられるツシマカブリモドキなどの生き物のお話。

 平坂さんが一番見たいのは、日本では対馬だけに生息する大陸系のヘビ「アカマダラ」だそうです。

 今回も数日(夜中)さまよって発見できず、悔しそうでした。

アカマダラ(2019年7月23日 長崎県対馬市)

 ↑ちなみに私は昨夏、帰宅中に見つけました(地元の強みですね)

フィールドワークの様子1

 さて、翌日はフィールドワーク。 昨年は大雨で中止になったので、リベンジ開催です。

 上見坂(かみざか)公園の森が薄暗くて昆虫がおらず、急遽、鶏知(けち)ダムに変更しました。

 イベントなので、駐車場やトイレ、移動時間の問題もあり、なかなか難しいところです。

 ちなみに参加者は25名。

フィールドワークの様子2

 前日に設置したバナナ・トラップ(※ブログ後半参照)を見に行ったら、ツシマテン(?)に食べられてました!

 新鮮すぎたか・・・(-_-;)

ピンホールトラップ

 ピットホールトラップ(※後半参照)には、ツシマヒメオサムシなどが少々。
(設置したトラップは数を確認し、必ず回収してくださいね)

 お目当てのツシマヒラタクワガタやツシマカブリモドキなどが見つからず、焦り始める平坂さん&スタッフ(-_-;)

 「し、自然相手ですから、こんなこともありますよ!」

 大雨も降り始め・・・

 「や、やばい・・・」

フィールドワーク3

 なんとか天気も回復し、最後の望みをかけて、自然観察を再開。

平坂さんとアオダイショウ1

 すると! アオダイショウ発見!

 「触ってみてー」

 「意外と滑らかやねー」

 子どもたちも大喜び。
 (いや、虫じゃないけどね)

平坂さんとアオダイショウ2

 講師の平坂さん。過激派組織の指導者と工作員と毒ヘビにしか見えません(殴)

フィールドワーク4

 こうして、2年越しのフィールドワークは無事終わりました。

 写真は、事前に採集しておいたツシマヒラタクワガタ、カブトムシなどを熱心に見入る参加者のみなさん。

 講師の平坂寛さん、参加された皆様、ありがとうございました!

 天気の影響も受けやすく、何が起こるかわかりませんが、やっぱりフィールドは楽しいですね。

お見送り1

 平坂さんは、生き物を探しながら数日山中をさまよった後、厳原港(いづはらこう)から出港。

 「乗船窓口の検印がないです」

 「えっ?」

お見送り2

 (乗り遅れそうになったけど)

 無事、離島!
(写真はヤマピー)

 まーたー来ーてーねー。

 (↑捜索?徘徊?中に特大ツシマヒラタクワガタを発見したみたい。さすが!)

おまけ カブトムシ・クワガタの見つけ方

樹液に集まるクワガタ・カナブンなど(2020年7月長崎県対馬市)

 カブトムシやクワガタの多くは夜行性で、発酵した樹液に集まる性質があります。

 ただ、夜中に樹液の出ている気を探すのはちょっと大変(特に子ども連れの場合)で、スズメバチやマムシなどの危険もあります。

 そこで!

バナナトラップ

 昼のうちに、熟したバナナを網にいれて、カブトムシがいそうな木(クヌギ・コナラなど。わからなければなんでもよし)にセットします。

 夜、訪問することを想定し、安全面をチェック。

クワガタ

 場所次第ですが、我が家近くでは毎夜カブトムシが来てます。

 バナナが発酵→腐敗すると効果がなくなるので、回収・処分をお願いします。

 ツシマカブリモドキなどの地上徘徊性の昆虫を採集するには、プラコップに少量のリンゴ酢を入れて(多すぎると昆虫が溺れるので)、コップのふちが地表と平面になるよう、セットします。

 こちらも回収を忘れずに!

おまけ アキマドボタル

アキマドボタル(幼虫)

 7月中旬の夜、光る昆虫がいました。

「えっ? まだゲンジボタルが?」

 と思ったら、日本では対馬だけに生息するアキマドボタルの幼虫でした。(写真は腹部=裏側)

 成虫が舞い始めるのは9月下旬。

 対馬の生き物の世界は、まだまだ奥が深いのです。