
白嶽(しらたけ)の「日本百低山」選定について
こんにちは、最近もよく対馬の山々をさまよっているエヌです。
対馬市には名前のつけられた山が177もあるのですが(日本の自治体ではダントツ1位)、名前がつけられているということはそれが特別であることを意味するので、対馬の人々にとって山は大きな価値をもつものだったようです。
実際、現地に足を運ぶと、祭祀跡、山城や砲台跡、史跡や天然記念物、大陸系の生物の自生など、かなり個性的で、いろいろ発見があります。

そして、独自性の高い対馬の山々を代表する名山が、霊峰・白嶽です。
国指定天然記念物、九州百名山などに認定されており、「にっぽん百名山」(NHK)や「にっぽんトレッキング100」(〃)など、登山番組の取材・撮影対象になることも多かったのですが、最近は金田城(城山)の人気に押されがち・・・。
日本百低山認定
そんな白嶽が、登山誌「山と溪谷」(山と溪谷社)2024年11月号の特集で、
日本百低山!!
に認定されました!!

山と溪谷 2024年11月号
■特集「決定! 日本百低山」
【発売】2024.10.15 【発行】山と溪谷編集部 【価格】1,430円(本体1,300円+税10%)
ここ数年、個性あふれる「低山」が人気を集めており、同誌では
(1)標高1200m以下
(2)山容や景観、歴史などの魅力を備えている
の条件をもとに、地元の山に詳しいプロ26名(イラストあり)の推薦に基づき100座を選定した、とのこと。
>>イラストおよび百低山リスト (山と溪谷編集部のXより)
登山ライター、写真家、ガイドなど錚々たる面々が山々を推薦するなか、なぜか登山のプロでもない私が1人だけ紛れこんでいて、すごい違和感(-_-;)
九州のガイドさんの座談会でも、
対馬の白嶽は一度は行きたい名低山、私も大好きな山
という声をいただき、また編集部の皆様の推薦もあったのだと思います。
大感謝!

「日本百低山」の呼称について
実は「日本百低山/にっぽん百低山」という呼称、書籍名・テレビ番組名などは複数あり、ちょっと紛らわしく、今回の「山と溪谷」でもそれぞれが紹介されています。
(1)小林泰彦さんの「ヤマケイ文庫 日本百低山」(山と溪谷社)
「山と溪谷」で29年もの連載となった名低山の記事をまとめた、名低山のバイブル。(対馬の山はふくまれていません)
(2)吉田類さんの「にっぽん百低山」(NHK-BS)
酒場詩人・吉田類(よしだ るい)さんは、実は山の愛好者でもあります。2024年1月には、対馬の城山(金田城)、龍良山(たてらやま)を訪問され、同年3~4月にNHK-BSで放送されました。
「山と溪谷」11月号の記事で、「おすすめのお酒と郷土料理は?」と尋ねられた類さんは、九州はおいしいものがたくさんあったが、
忘れられないのは対馬の城山に登った時のアナゴの炙りと刺身、「白嶽 上撰」との相性もよかった
と。ありがとうございます!
(3)山岳ガイド協会編「日本百低山」(株式会社 幻冬舎)
元・日本山岳ガイド協会理事長である磯野剛太さん(故人)が、巻頭言23行のうち7行を使って、対馬の白嶽がよかった・・・と(感涙)。
福岡の夏山フェスタで同書にサインをいただきました。
白嶽の登山ルートなど
>>白く輝く霊峰 白嶽
(エヌの世界 > トレッキング > 白嶽)
温泉とお酒について

登山後の楽しみといえば、温泉&お酒ですね。
対馬の温泉((1)~(3)は白嶽・対馬空港に近く、(4)は対馬中部、(5)は対馬北部です)と、お酒を紹介します。
(1)海望の湯(かいぼうのゆ)
対馬グランドホテル内にある温泉施設です。立ち寄り利用が可能で、レストラン漁火(いさりび)が併設されています。ホテルのテラスからは、対馬海峡の水平線を一望できます。
>>対馬グランドホテル(公式サイト)
(2)真珠の湯(たまのゆ)
上記の「海望の湯」に隣接設置されている温泉施設です。料金設定が低く、地元の(年配の)方の利用が多めです。
>>真珠の湯温泉(るるぶmore)
(3)湯多里ランド(ゆったりらんど)
飲食店が併設された温泉施設で、対馬病院の近くにあり、島の中心部・厳原からの路線バスの便数が多めです。
外国人団体客の利用も多いため、利用状況・時間帯、休館日などの情報をインスタグラムでお知らせしています。
>>湯多里ランド(公式サイト)
>>湯多里ランドInstagram
(4)蛍の湯(ほたるのゆ)
対馬の中部・峰町の温泉施設です。地元の方の利用が多めです。
>>蛍の湯(じゃらん)
(5)渚の湯(なぎさのゆ)
対馬北部の温泉施設です。近くに、三宇田海水浴場・キャンプ場、東横イン対馬比田勝などがあります。
>>渚の湯(公式サイト)
白嶽酒造株式会社

創業大正8年、対馬唯一の酒造会社です。代表銘柄である日本酒の「白嶽」、麦・米焼酎の「対馬やまねこ」のほか、芋焼酎の「伊藤」、純米焼酎の「こっぽうもん」(対馬弁で「頑固者」)、数量限定の「にごり酒」や、冷で飲む生酒も人気です。
>>白嶽酒造株式会社(公式サイト)
白嶽登山の注意点
秋はアウトドアレジャーに最適の時期ですが、白嶽でも道迷いやケガなどの山岳事故が増えており、事前に情報を入手し、十分な装備と健康状況の確認をお願いします。
>> 白嶽での遭難(道迷い)について(エヌの世界ブログ 2013/1/4)
YAMAP(ヤマップ)等の登山アプリを使えば、携帯圏外でも地図上に現在地を教えてくれるので、道迷いが劇的に減ります。
また、山のスタンプラリーアプリ・YAMASTA(ヤマスタ)では、「日本百低山」(中国・四国・九州)のラリーが2024/10/15から始まりました。
登山の必須アイテム・スマホとモバイルバッテリーをしっかり準備して、日本百低山「白嶽」のトレッキングをお楽しみください。