対馬のアオサと「ーラキマフ」について
こんにちは、先週NHK長崎で、対馬市美津島町加志(みつしままち・かし)の「アオサ」(海藻)が収穫の時期を迎えている、と放送されていましたが、こっそり現場で収穫していた局長Nです。
「3月下旬まで、地域の女性が・・・」と放送されてましたが、加志在住でもなく、女性でもないので、映ってなくてよかったです~(殴)
さて、アオサ摘みは、対馬の冬・初春の風物詩です。
冬、干潮時に河口近くの汽水域にアオサの網を張ると、満潮時には水没し、アオサが付着し、生長していきます。
低く張ると干潮時にアオサが干潟の泥に貼りつき、高く張ると霜にやられて真っ白に枯れてしまうので、網の高さは重要なのです。
写真は、昨年2012年11月25日の網張りの様子。
竹製の「てぼ」。道具も渋いです。
年が明けて2013年2月10日。
適当な長さに生長したら手で摘むわけですが、中腰で長時間の作業になるため、なかなか大変です。
(1時間で腰が悲鳴をあげました・・・)
根こそぎ取るとなかなか生えてこないので、少し根?を残すのもコツです。
収穫したアオサは、洗濯機・脱水機の要領で、何回も海水で洗います(人力で)。
これをやらないと、乾燥したときにアオサの表面が泥で白くなり、売れません。
洗ったアオサは、大きな棚に広げ、乾燥させます。
その際、砂とか小石、イワノリ(茶色)を取り除かないと、お客様からクレームをいただきます(-_-;)
乾燥すると、干した海苔のような状態に。
磯の香りがすごいです。
こちらは生アオサ。
収穫した夜にお吸い物にしていただきましたが、冬の海での長時間の作業と、収穫時の苦労を知り、一杯のアオサがよりおいしくなりました。
対馬の味でした。
アオサは地元のスーパー、通販などで購入でき、地域の女性(時々、男)により3月下旬まで収穫されます~(殴)
さて、ブログのタイトル「ーラキマフ」についてですが・・・
アオサ収穫の後、対馬市美津島町尾崎(おさき)の海岸を歩きました。
(尾崎半島は、言わずと知れた砲台の聖地(メッカ)です)
お目当ては、対馬が要塞地帯であったことを示す「陸軍地帯標」と、
冬に漂着するアオイガイの殻だったのですが、海岸で意外な発見が。
これ、なんだと思います?
実は殺虫剤「フマキラー」のビンです。
広島県の「大下回春堂」が、1924年に専売特許を取得。
ストローを挿し、呼気を吹き込むと、反対側から殺虫剤が噴射されるという、誤飲事故が多そうな商品です(殴)
「フマキラー」「大下回春堂」が右から左に書いてあるので、1924年から戦前にかけての製品のようです。
古ければ90年近く前、終戦直前でも60年以上前のガラス瓶が、ほぼ完全な状態で海岸に転がっていました。
犬も歩けば棒に当たる、私が歩いたら「ーラキマフ」に当たった、という、何とも変なオチの記事でした。
おまけ。